ノリントンのブルックナー
最近聴いたディスクから。
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(1873年第1稿)
シュトゥットガルト放送響
サー・ロジャー・ノリントン(指揮)
録音:2007年5月22日(デジタル)
録音場所:シュトゥットガルト・リーダーハレ、ベートーヴェンザール(ライヴ)
ブルックナーは同じ作品を何度も改訂しているため、原典と最終稿が全然違うなんていうことも珍しくない。第3番と第4番の第1稿は特に顕著。
第3番に関しては第1稿の楽譜を用いて演奏する指揮者が近年急激に増えておりノヴァーク版を凌いでいるようだ(録音での話し。コンサートではまだノヴァークが多いのかな?)。第3番の第1稿というと真っ先に思いつくのがエリアフ・インバル&フランクフルト放送響の初録音。これを初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れられない。前衛的で過激なブルックナー。
先日購入したのがノリントン&シュトゥットガルト放送響の新譜。シュトゥットガルトのピリオド奏法のだいぶ板についてきたみたいで、不自然なところが全く無い。第1楽章と第4楽章のテンポ設定が非常に速いのだが、オケはしっかりとついていっている。第1楽章については速すぎるみたいでもう少しゆっくりしてもいいのではないかと思う。第2楽章のしっとりとした感触はなかなか心地よい(ワーグナーが嫌いなのでこの曲の何処がワーグナーなのかがいまだに分からない…)。第4楽章はなかなか激しい演奏で決めて欲しいと思うところがばっちり決まっており非常に力強い。一発ライヴの収録だが傷が無く、内容的にもよくまとまった演奏だと思う(第1稿特有の散漫さを上手く解消できたのではないだろうか)。
ノリントンの最近の録音はインスタントラーメンみたいなところがあって(1枚のCDを創るのにもう少し手をかけて欲しいと感じる。これは指揮者だけの問題では無いのだろうけど。ジャケットの写真もワンパターンだし…)、好きではなかったのだが、このディスクはそういう印象を抱かずに聴くことが出来る。
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